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2021年8月27日日常の話

はじめての全身麻酔

昨日、生まれてはじめての全身麻酔を経験したので記録として残しておきます。

全身麻酔した理由は、左下顎の親知らずの抜歯のためです。ひと月ほど前に右下顎の親知らずを抜歯した際は歯医者さんの設備でやってもらったのですが、そのときに「左下は水平埋没だし神経に近い位置に生えてるから全麻がおすすめだよ」と担当の歯科医さんにおすすめされました。
ちなみに右下の抜歯は局所麻酔だったのでもちろん意識は残っており、例えるなら「ジェットコースターに乗ってるような緊張感」がずっと続いていた(し、もちろん歯を割るときなんかは痛い)ので、それより辛いなら全身麻酔のほうが安心するし、何より体験したことがなかったので「やってみたい!」という好奇心もあってお願いすることに。

今回は二泊三日して、最初の1日は事前検査、2日目が手術当日、3日目が退院でした。ちなみに仕事する前提だったので、一泊3万円弱だったけど個室を選びました。
事前検査も色々したのですが細かく書くと長くなるので2日目からスタート。

手術は朝イチだったので、8時には手術着にお着替え。担当の看護師さんと一緒に手術室に向かいます。このとき、術後運ばれる用にベッドも一緒に移動。
手術室に到着すると氏名と生年月日の確認をしつつ、担当のお医者さん方々からご挨拶。室内には音楽が流れてて、なぜか横須賀ストーリー(「これっきりこれっきりもう〜」の歌)が流れてて「ワイが親知らず抜くのはこれきっりってことにかけてます〜〜!?」と心の中でツッコミしたけど、そのあとに『竜とそばかすの姫』の主題歌が流れたので(ああ、ラジオかな)と気づく。いま調べたら、最近クレイジーケンバンドが横須賀ストーリーをカバーしたらしいので合点がいった。

案内され手術台に横たわり、早々に点滴の針を手の甲に刺される。
「これから麻酔薬入りますからね〜 だんだんぼんやりしていきますよ〜」と麻酔科医さんに言われる。
このときが緊張のピークで、未知の体験に対するワクワク感と恐怖心で心臓がドキドキしていた。
「自分の意思に関係なく意識を遮断される」ことなんて日常生活ではないので「いつくるの!?どうなるの!?」とやや不安もあったと思う。

そうして、たび🐱の顔を思い浮かべているうちに頭がぼんやりしてきて、もう次の瞬間には手術は終わっていた。状況を詳しく書くと

・(たび……たび……)←ここで意識が途切れる
・目が覚める感じで意識がぼんやり戻る
・どうやら自分がベッドの上に乗って移動しているらしいことがわかる
・「手術終わりましたよー」と看護師さんが呼びかけてくれる
・このあたりでようやく(ああ、終わったんだ……)と気がつく

てな感じ。
術後3時間は安静にしなくちゃいけないので、部屋に戻ったあとはひたすら寝た。というかまだ麻酔が残っているのもあって意識が朦朧としているので寝る以外になかった。寝起きのぼんやりとした感覚が続いてる感じ。

ちなみに全麻中は意識がまったくなくて夢も見なかったのだけど、この3時間のあいだはずっと夢を見ていて、面白かったのが自分がベッドにいる状態の夢を見ていたこと。
いろんなお医者さんが入れ替わり立ち替わりベッドの周りに来る夢だった。ひょっとしたらいくつかは現実だったのかもしれない。
もうひとつ面白いのが、医者つながりで夢の中にガンダムWの博士5人が出てきたこと。ガンダムWの博士なんてここ10年以上思い出した記憶ないよ!よく出せたな!と自分の脳の律儀さに目覚めたあとわらってしまった。

3時間が経つ頃には意識もだいぶはっきりして、問題なく歩行できる状態に戻ったので、お昼すぎにはふつうにツイッターしたり仕事のメール返したりしてた。
部屋に戻ってきたときは気づかなかったけど、どうやら手術中に鼻を通して喉まで管を通されていたのか、右の鼻の穴に血が付いていたり、喉にイガイガした痛みが残っていた。

このときはまだ点滴がつながってるので移動時はスタンド(いま調べたらガートル台と言うらしい)も一緒。1回だけ痛みが強くなってきたので痛み止めの点滴もしてもらった。そのあと、夕方には点滴も終了して針だけに。

点滴を外す前に注射器から謎の液体をスゥーッと流されたのだけど、これが腕の中に涼しい感覚が染み渡っていく感じがあって新鮮だった。
痛み止めのおかげなのか手術中の記憶がないからか、思ったより痛みは少なく、眠剤をもらったこともあって2日目の夜はすんなり寝れた。

3日目はレントゲン検査と歯科医さんのチェックをしてもらって退院OKが出たので昼前には病院をあとに。おみやげに抜いた歯をもらう。お世話になりました!
代金は宿泊費医療費もろもろで10数万円ほど。決して安くはないけど、親知らずの抜歯という軽症の手術で全身麻酔を体験できたのはとてもいい体験でした。重たい病気だったらこんな呑気に構えることはできなかっただろうし。老衰で死ぬときってああいう感じなのかな……

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